会社員が始めた株投資で学んだ失敗と成功の記録

投資・マネー

私が株投資を始めたきっかけは、将来への漠然とした不安でした。会社員として毎月の給料はもらっていましたが、貯金だけでは資産形成に限界があると感じていたのです。株という言葉は知っていても、実際に投資をするのは怖いという気持ちが強く、最初の一歩を踏み出すまでに半年以上悩みました。

証券口座を開設したのは去年の秋のことです。インターネット証券会社を選び、手数料の安さと使いやすさを重視して決めました。口座開設後は、まず投資信託から始めることにしました。個別の株を選ぶ自信がなかったため、プロが運用するファンドに任せる方が安全だと考えたからです。

最初の数ヶ月は順調でした。毎月一定額を積み立てていく投資信託は着実に増えていき、株投資への自信が少しずつついてきました。そこで、個別株にも挑戦してみることにしたのです。最初に購入したのは、普段よく利用している小売業の株でした。身近な企業なら業績も理解しやすいと思ったからです。

しかし、個別株投資は想像以上に難しいものでした。購入直後から株価は下落を続け、一時は投資額の20パーセント近くの含み損を抱えることになりました。毎日株価をチェックしては一喜一憂する日々が続き、仕事にも集中できなくなってしまいました。この経験から、感情的な判断がいかに危険かを身をもって学びました。

転機が訪れたのは、株式投資に関する本を読み始めてからでした。著名な投資家の考え方や手法を学ぶうちに、短期的な値動きに振り回されることの無意味さを理解しました。企業の財務諸表を読む方法や、業界全体の動向を分析する重要性も知りました。

現在は、感情に左右されない投資スタイルを心がけています。株価の日々の変動を追うのではなく、企業の成長性や配当利回りを重視して銘柄を選んでいます。また、一つの株に集中投資するのではなく、異なる業界の株に分散投資することでリスクを軽減しています。

株投資を始めて1年が経ちましたが、金銭的な利益以上に得たものは大きいと感じています。経済ニュースへの関心が高まり、企業分析を通じて様々な業界の知識も身につきました。何より、自分自身の感情をコントロールする力が向上したことは、投資以外の分野でも役立っています。

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